一般的にツボと言われているものは、医学的には経穴と呼ばれます。 厳密には経絡医学と呼ばれ、特定の部位を刺激することで、内臓などの不調改善をはかるものです。

このサイトでは何度かツボについての情報を扱うことがありましたので、 この記事でツボについての基本的な知識を解説します。

人体におけるツボの基礎、経絡けいらく と経穴

前述したとおり、一般的にツボと言われているのは、経絡医学における経穴のことです。

経穴 (けいけつ) とは、中医学、漢方医学、経絡学の概念で、体内の異常に応じて体表の特定の部位に対応して現れるもので指圧、鍼、灸で刺激を与えることで体調の調整、諸症状の緩和を図るものである。

経穴 - Wikipedia

血液やエネルギーのことを気血と呼びますが、人体には臓器と皮膚を結ぶ気血の通り道があり、これを経絡けいらく と呼んでいます。

経絡けいらく正経十二経脈せいけいじゅうにけいみゃく と呼ばれる12本と、任脈にんみゃく督脈とくみゃく の2本が全身に張り巡らされており、気血が出入りするポイントや、合流、分岐するポイントがあります。これが経穴、つまりツボです。

臓器に不調が出た時は対応する経穴にも異常が出ることが多く、その経穴を刺激することで不調に直接はたらきかけることができ、それを利用したのが経絡医学です。

実は長い間効果が認められていなかった経穴ですが、今ではひろく認められ、治療効果があると認識されるようになりました。

経穴への刺激は悪くはたらくこともあります。自身で行わず、専門医の施術を受けることをおすすめします。

正経十二経脈せいけいじゅうにけいみゃく と奇経

単に正経せいけい と呼ばれることもあります。

経絡けいらく は気血の流れる通り道だということは説明しましたが、 実は内臓などに不調があると対応する経絡けいらく から気血が溢れてしまうことがあり、 奇経と呼ばれる正経十二経脈せいけいじゅうにけいみゃく とは別の経絡けいらく に流れだすことで被害を食い止める構造になっています。

奇経は8本の経絡けいらく から成り立っており、異常な時に使われる経絡けいらく ということで奇経と総称されています。 これに対し、正経十二経脈せいけいじゅうにけいみゃく は健康な時に常に流れている経絡けいらく であることから、常経じょうけい と呼ばれます。

リンパのはたらき

ツボと並んで語られるものにリンパがあります。 ツボが経絡医学に属するものであることに対し、リンパは西洋医学に属し、全身にあるリンパ管と、それを流れるリンパ液で構成されています。

リンパは主に免疫としてはたらくもので、血管のように張り巡らされたリンパ管をリンパ液が流れることで、次のような作用を持ちます。

  1. 組織から余剰になった液を取り除く(毛細血管から漏れ出た間質液を血管まで戻す)
  2. 消化吸収された脂質を循環系まで運ぶ
  3. 免疫担当細胞(リンパ球、単球、抗体を産生する形質細胞)の産生

リンパ系 - Wikipedia

これらの機構を総称してリンパ系と呼びます。

リンパは循環させる機構を持たない

血管であれば心臓がポンプとなり血液を循環させていますが、リンパ液の場合は循環させるための機構を持っていません。

ではどうやって循環しているかと言うと、周りに位置する筋肉の収縮や、血液の循環などに後押しされて循環しています。 非常に弱い力によって循環しているため、リンパ液は流れも遅く、リンパ管の内部の圧力も低いのが特徴です。

しかし、流れる方向は体の末端から心臓への一方通行と決まっており、逆流しないように弁がついています。

リンパのマッサージなどがあるのはこれが理由で、循環させる力が弱いリンパ系を人の手によって循環させることで、リンパのはたらきを向上させることができます。

経絡リンパマッサージとは | 社団法人 経絡リンパマッサージ協会