自律神経の乱れは現代で多くの人に見られる症状です。

自律神経は自分の意志で制御できない生理現象を司っているため、 自律神経の乱れは日常生活に大きな支障をきたす場合があります。 また、症状がひどいものになると自律神経失調症と呼ばれる場合があります。

この記事では、自律神経の乱れを生む原因と症状、さらに改善方法について解説します。

自律神経の乱れを生む原因

自律神経の乱れを生む原因は主にストレスです。 とはいえ現代ではストレス要素が多くあり、何がストレスのもとになっているかを特定するのは難しいことがあります。

ここでは自律神経の乱れを生みがちなストレス要素について解説します。

不規則な生活習慣

ストレスや不規則な生活習慣がダメ。自律神経が乱れる原因と自宅でできる改善方法について /images/ins-time.jpg

自律神経の乱れを生む原因に、まず、不規則な生活習慣があげられます。

人間の体は概日リズムという周期によって生理的な活動を行っています。 これは体内時計とも呼ばれるもので、1日のなかで体内や体外の状況が変遷するリズム のことを指します。

概日リズム(がいじつリズム、英語: circadian rhythm:サーカディアン・リズム)とは、約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。一般的に体内時計とも言う。厳密な意味では、概日リズムは内在的に形成されるものであるが、光や温度、食事など外界からの刺激によって修正される。

概日リズム - Wikipedia

食事の回数や睡眠などを不規則にしていると、この概日リズムを崩すことになります。 自律神経はそれに過敏に反応し、交感神経と副交感神経がいつはたらけばいいのかを判断できなくなってしまう ため、自律神経の乱れの原因となります。

自律神経の乱れ 症状・疾患ナビ | タケダ健康サイト

慢性的なストレス

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次にあげられる自律神経の乱れの原因が、慢性的なストレスです。

自律神経は自分が置かれている状況や、体への刺激によって交感神経、または副交感神経がはたらきます。 ほとんどのストレスは交感神経を刺激するため、ストレスを感じている状況が長く続くと、交感神経がはたらきすぎている状態に陥ることがあります。

また、ストレスはいくつかの種類に分類できます。

肉体的なストレス

睡眠不足や運動不足、気温の変化や食生活の偏り などが該当します。 この種類のストレスは生活習慣に影響されるため、生活習慣の見直しで改善することができます。

精神的なストレス

進学や結婚などの環境の変化や、仕事の昇進による責任の増加、恋愛や金銭面の不安もこのストレスに分類されます。

この種類のストレスは自分でどうにかできない場合が多く、改善することが困難な場合が多いです。

化学的なストレス

カフェインや糖分の過剰摂取、栄養バランスの乱れ が化学的なストレスに該当します。

カフェインや糖分など体内に取り込むものが偏ったり乱れたりすると、交感神経は体を適応させようと体内の環境を整えます。 こういった状況が続くと健全な生理現象にも影響がおこり、自律神経の乱れを生むことがあります。

その他の疾患や加齢による乱れ

最後に考えられる自律神経の乱れの原因が、その他の疾患や加齢です。

とくに女性の場合は更年期障害などでホルモンの乱れがおこり、その影響で自律神経の乱れを生むこともあります。 また、自律神経の乱れによる症状がストレスを生み、さらに自律神経の乱れを生んでしまうという悪循環 を引き起こすこともあります。

自律神経の乱れの種類

自律神経は交感神経と副交感神経で成り立っているため、 基本的に自律神経の乱れというのは交感神経、副交感神経のどちらかがはたらきすぎている状態のことを指します。

交感神経がはたらき過ぎている場合

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ストレス社会の現代で多いパターンです。

交感神経がはたらき過ぎているせいで、疲労回復などに使うべきエネルギーを発汗や発熱に使ってしまいます。 睡眠時や入浴時など、体を休めるべき場面でも交感神経がはたらいてしまい、常に疲労感を感じるなどの症状が出ます。

これは常に臨戦態勢でいるようなもので、次の様な症状があらわれます。

  • 運動もしてないのに心拍数が上がり、血圧が上昇する
  • 暑くないのに発汗がある
  • 寝ても疲れが取れない
  • 眠気がなく眠れない

副交感神経がはたらき過ぎている場合

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副交感神経がはたらき過ぎている状態だと、体を活発に動かすためにエネルギーが使われなくなります。 これによって活動すべき場面でも、体が活動できる状態にならず、倦怠感や抑うつなどの症状があらわれます。

  • 普段より眩しさを感じる
  • 血圧がコントロールできないせいで、立ちくらみを起こす
  • 体温をあげることができず、寒さを感じる
  • 少し動くだけで疲れる
  • 朝起きれない

自律神経の乱れを予防、改善する方法

自律神経失調症を治そうと思っても、いきなり通院するのに抵抗がある人もいると思います。 そういった場合は、自宅でできたり、手軽に始められる改善方法を試してからでも遅くないかもしれません。

運動による改善

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自律神経の乱れは、自律神経をはたらかせることによって改善する可能性があります。

運動は自律神経をはたらかせるいい例で、体温の上昇による心拍数の上昇、発汗、呼吸など、交感神経のはたらきによって影響する要素がいくつもあります。 これらを意図的にはたらかせることで、自律神経本来のバランスをすこしずつ取り戻すことができます。

しかし、対人のスポーツなどストレスになり得るものは避けましょう。 おすすめなのは水泳やウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動です。

無理しすぎない程度に、自分のペースでやれる運動を選びましょう。

生活リズムの見直しによる改善

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人間の体は体内時計(概日リズム)に沿ってコントロールされています。

例えば朝起きて太陽を浴びるとセロトニンというホルモンが分泌され、胃や腸をはたらかせたり排便を促したり、一日の始まりの合図としてはたらきます。

これに対して、睡眠時にはメラトニンというホルモンが分泌されます。 メラトニンは睡眠に深く関係したホルモンで、こちらも体内時計を調整する役割を持っています。

体内時計を基準としたこれらの生理的現象は、ほとんどが自律神経を介して行われます。 これらが適切にはたらかないことは、自律神経の乱れと呼べるわけです。

適切な体内時計を維持するのに大切なのは、起床と睡眠です。 できる限り同じ時間に寝て、同じ時間に起きる、これだけでも十分効果があり、体内時計が適切な状態に戻ることで自律神経の乱れの改善が見込めます。

一般的に、睡眠時間は6時間から8時間が適切と言われています。自分の生活に応じて何時に寝ればいいかを考えましょう。

食生活の見直しによる改善

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自律神経が乱れる原因でもっとも多いのはストレスですが、実は栄養不足で自律神経の乱れにつながることがあります。 これはストレスの一種である化学的ストレスの影響で、 カフェインや糖質など、過剰摂取によって体に負担がかかる種類のストレスを指します。

化学的ストレスになり得る食事を避けるというのも大切ですが、 実は神経のはたらきを支える栄養素もあるため、こういった食材を積極的に摂ることも効果的かもしれません。

名称 多く含む食材
ビタミンA レバー、うなぎ、卵黄、うに
ビタミンB群 胚芽米、卵、納豆、マグロ、牛乳
ビタミンC 赤ピーマン、ブロッコリー、レモン、菜の花
カルシウム 大豆、桜えび、プロセスチーズ
鉄分 イワシ、煮干し、豆乳、ほうれん草、ひじき
マグネシウム ごま、アーモンド、焼き海苔、干しエビ
亜鉛 牡蠣、レバー、うなぎ、カシューナッツ

呼吸法による改善

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実は呼吸は人体の活動と密接に関係しています。 さらに言えば自律神経とも深く関係しており、交感神経は息を吸い込む動作を、副交感神経は息を吐く動作を司っています。

ゆっくり呼吸をしてみるとわかりますが、吸気時(息を吸い込んだ時)は脈拍が速く、呼気時(息を吐いた時)は脈拍が遅くなります。 これは交感神経、副交感神経と心臓の制御の関係と対応した反応です。

呼吸について - 越田治良院

つまり、正常な呼吸を意識することで自律神経の乱れの改善が期待できるということです。

わざわざ呼吸のために時間を取るのは意外と億劫になってしまうため、簡単にできる方法として、寝る前の呼吸を意識してみることをおすすめします。

ゆっくり吸って倍の時間かけて吐く、これを寝る前に意識しておこなうことで、自律神経の乱れの改善と、眠気の誘引、睡眠の質向上につながります。 余裕があれば、腹式呼吸などを取り込んでみるとさらなる効果が期待できます。

アロマテラピーでの改善

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ハーブやアロマなどの香りが自律神経の乱れに効果的だと言われています。 これは医学的に基づくものではないですが、リラックス効果による精神的な影響を考えると、自律神経の乱れへの効果も見込めるといえます。

神経を落ち着ける効果がある代表的な香りとしては、オレンジ、カモミール、ジャスミン、ローズがあげられます。 お風呂で入浴剤として使っても効果が見込めます。

ツボの刺激による改善

一般的にツボと呼ばれる経絡は、人体のあらゆるところに影響を与えます。 神経の乱れを整えるものから、筋肉の緊張をほぐすもの、ものによっては健康状態を損ねるものもあります。

ツボの刺激は、ツボの刺激による自律神経失調症の症状の改善だけでなく、症状が改善することで根本的な原因も解決することもあります。

しかしツボには施術を禁止されているような危険なものもあるため、個人でやるのではなく、専門家の施術を受けることをおすすめします。

リフレクソロジーでの改善

リフレクソロジーはアメリカで生まれたもので、足の部位を刺激することによって体の不調を改善する療法です。

松果体など、自律神経と深く関わりのある部位に直接はたらきかけることができるため、自律神経の乱れにも効果が見込めます。

足は第2の心臓と言われるほど重要な部位でもあるため、リフレクソロジーは個人でおこなうよりは専門家の施術をうけることをおすすめします。