多汗症は基本的に、自律神経の乱れが引き起こす症状の1つです。

ですが、自律神経の乱れはあらゆる要因によって引き起こされます。 多汗症の場合は交感神経の優位によって引き起こされる症状ですが、 これを意識して避けること で、多汗症の症状を緩和することができます。

この記事では、多汗症を悪化しかねない生活習慣について解説します。

人が汗をかく仕組み

人が汗をかくのは、交感神経の制御によるものです。 交感神経は自律神経の1つで、副交感神経とともに自律神経を形成しています。

自律神経は、自律神経というだけあって、自分の意志とは独立して自律的にはたらきます。 例えば、血圧の増減や呼吸の速度、瞳孔の収縮や内臓運動のほとんどが自律神経の制御下にあります。

そして、発汗も自律神経の1つである交感神経による制御を受けています。 運動などで体温が上がった場合、脳への障害を抑えるために交感神経が発汗を促すことで、人体は汗をかくようになっています。

交感神経への刺激が多汗症を悪化させる

自律神経は交感神経と副交感神経で成り立っていますが、これらはそれぞれ、活発な活動と休息を司っています。

交感神経は運動時などの活発な活動時にはたらき、体が活動しやすい状態になるよう調整します。 副交感神経は睡眠時などにはたらき、筋肉が休息できたり内臓が運動できる状態に調整をします。

自律神経はバランスよくいいタイミングで切り替わるようになっていますが、 過度のストレスや不規則な生活習慣によって、正常に自律神経の切り替えができなくなること があります。

自律神経の乱れは、交感神経ばかりはたらいている場合、副交感神経ばかりはたらいている場合の2つに分類できますが、 多汗症の原因は前者で、交感神経ばかりはたらいている場合に多汗症の症状がでる ことがあります。

つまり、交感神経を刺激することで交感神経をはたらかせてしまうと、多汗症でなくても一時的に多汗症の症状がでたり、 多汗症の人は症状が悪化する可能性があります。

交感神経を刺激する主な生活習慣

交感神経は人体が活発に活動できるように人体を調整する神経です。 活発に活動すべき場面というのは、運動や緊張などを感じている時のことで、簡単に言うとストレスを受けている状態のことを指します。

つまり、ストレスは交感神経を刺激するため、ストレスを避けることで多汗症を緩和できると言えます。

過度の疲労による多汗症の悪化

肉体労働などで日頃から過度の疲労を感じている場合、多汗症の悪化につながることがあります。 これは肉体的ストレスという種類のストレスで、体に物理的な負担がかかることでストレスとなり、多汗症への影響があります。

過度の緊張による多汗症の悪化

会社での上下関係や、人前での発表など、緊張するシーンが多くある人は、それによるストレスで多汗症の悪化につながります。 これは精神的ストレスという種類のストレスで、気の弱い人に多く見られます。

環境の変化による多汗症の悪化

環境の変化も精神的ストレスを与えます。 これは進学や転校、引っ越し、さらには昇進や結婚などの一般的に良い事柄まで、気づかないうちに精神的ストレスを感じ、多汗症の悪化につながることがあります。

このタイプのストレスは、意識して避けることができない場合が多い のが難点で、これによって多汗症の改善をするのは難しいと言えます。

喫煙や飲酒による多汗症の悪化

喫煙や飲酒は、ニコチンやアルコールなどが人体に作用し、化学的ストレスといった種類のストレスを与え、多汗症の悪化につながります。 他のストレスに比べて身近で、多汗症への影響も大きいタイプのストレスです。

コーヒーをはじめとするカフェインによる多汗症の悪化

コーヒーや緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインも、化学的ストレスに分類され、多汗症の悪化につながります。 とくに最近ではエナジードリンクを日常的に飲む人が増えており、これによって多汗症の症状があらわれたり、悪化することが増えてきています。

多汗症の改善は自律神経の乱れの改善から

ここまでで説明したとおり、発汗は自律神経の1つである交感神経が深く関わっており、多汗症の直接的な要因とも言えます。

多汗症の原因はほとんどが自律神経の乱れであり、多汗症の改善をするためには自律神経の乱れを改善しなければいけません。 また、自律神経の乱れは多汗症以外にもたくさんの症状を引き起こします。

多汗症を改善する場合は、多汗症にばかり目を向けるより、根本となっている自律神経の乱れの原因をしっかり特定し、 根治療法を実践していくのが大切です。