多くの人を悩ませる冷え性、さまざまな原因によって引き起こされるため、改善が難しい一面もあります。

原因の1つにあげられるのが、ストレスです。 ストレスは自律神経の乱れを生み、血流などに影響を与えて間接的に冷え性を引き起こします。

この記事では、ストレスがなぜ冷え性を引き起こすのか、どう改善すればよいのかについて解説します。

体温は筋肉と血流で作られる

人の体温は筋肉で作られ、血流によって運ばれます。 つまり、筋肉が少なかったり、血流が悪化している状態では冷え性になりがちです。

また、筋肉が十分にあっても、疲労が溜まっていたり硬直していたりすることで冷え症の原因になることがあります。

ストレスが原因となるタイプの冷え性

冷え性の原因は筋肉不足や血行不良ですが、それ自体の原因として、ストレスがあげられます。

これはストレスによって心身が緊張したり、その緊張が自律神経を乱す ことで起こります。

ストレスが原因の冷え性!? 意外と知らない、心因性冷え性とは | Rhythm (リズム)

ストレスが原因の冷え性は自律神経によるもの

自律神経というのは、発汗や呼吸、血圧の調整など、人体における自律的な機能を司る神経です。

この神経は交感神経と副交感神経という2種類の神経から成り立っており、 それぞれが活発な活動と休息を司っています。

自律神経のはたらきと血流の関係

自律神経は自律的にはたらく神経で、血圧の調整など血流に影響する機能も持っています。

そのため、自律神経が正常にはたらかなくなると、血流に影響が出て熱が運べず、冷え性を引き起こすことがあります。

また、自律神経は筋肉の緊張、弛緩も司っています。 自律神経の不調によって筋肉が緊張していると 、血流が悪化して冷え性の原因になります。

自律神経の乱れによる不調

自律神経の不調を自律神経の乱れと呼びますが、自律神経の乱れが引き起こす症状は冷え性だけではありません。

例えば、多汗症、動悸、頻脈、抑うつなどがあげられます。 人体の活動を全般的に支える神経であるため、自律神経の不調は全身の不調としてあらわれます。

自律神経を整えて冷えを改善する

自律神経が乱れるのは、ストレスや不規則な生活によるものです。 また、カフェインの過剰摂取などもストレスにあたるため、気づかないうちに体に負担を与え、それが自律神経の乱れを生んでいる可能性もあります。

運動による改善

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自律神経の乱れは、自律神経をはたらかせることによって改善する可能性があります。

運動は自律神経をはたらかせるいい例で、体温の上昇による心拍数の上昇、発汗、呼吸など、交感神経のはたらきによって影響する要素がいくつもあります。 これらを意図的にはたらかせることで、自律神経本来のバランスをすこしずつ取り戻すことができます。

しかし、対人のスポーツなどストレスになり得るものは避けましょう。 おすすめなのは水泳やウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動です。

無理しすぎない程度に、自分のペースでやれる運動を選びましょう。

生活リズムの見直しによる改善

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人間の体は体内時計(概日リズム)に沿ってコントロールされています。

例えば朝起きて太陽を浴びるとセロトニンというホルモンが分泌され、胃や腸をはたらかせたり排便を促したり、一日の始まりの合図としてはたらきます。

これに対して、睡眠時にはメラトニンというホルモンが分泌されます。 メラトニンは睡眠に深く関係したホルモンで、こちらも体内時計を調整する役割を持っています。

体内時計を基準としたこれらの生理的現象は、ほとんどが自律神経を介して行われます。 これらが適切にはたらかないことは、自律神経の乱れと呼べるわけです。

適切な体内時計を維持するのに大切なのは、起床と睡眠です。 できる限り同じ時間に寝て、同じ時間に起きる、これだけでも十分効果があり、体内時計が適切な状態に戻ることで自律神経の乱れの改善が見込めます。

一般的に、睡眠時間は6時間から8時間が適切と言われています。自分の生活に応じて何時に寝ればいいかを考えましょう。

食生活の見直しによる改善

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自律神経が乱れる原因でもっとも多いのはストレスですが、実は栄養不足で自律神経の乱れにつながることがあります。 これはストレスの一種である化学的ストレスの影響で、 カフェインや糖質など、過剰摂取によって体に負担がかかる種類のストレスを指します。

化学的ストレスになり得る食事を避けるというのも大切ですが、 実は神経のはたらきを支える栄養素もあるため、こういった食材を積極的に摂ることも効果的かもしれません。

名称 多く含む食材
ビタミンA レバー、うなぎ、卵黄、うに
ビタミンB群 胚芽米、卵、納豆、マグロ、牛乳
ビタミンC 赤ピーマン、ブロッコリー、レモン、菜の花
カルシウム 大豆、桜えび、プロセスチーズ
鉄分 イワシ、煮干し、豆乳、ほうれん草、ひじき
マグネシウム ごま、アーモンド、焼き海苔、干しエビ
亜鉛 牡蠣、レバー、うなぎ、カシューナッツ

呼吸法による改善

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実は呼吸は人体の活動と密接に関係しています。 さらに言えば自律神経とも深く関係しており、交感神経は息を吸い込む動作を、副交感神経は息を吐く動作を司っています。

ゆっくり呼吸をしてみるとわかりますが、吸気時(息を吸い込んだ時)は脈拍が速く、呼気時(息を吐いた時)は脈拍が遅くなります。 これは交感神経、副交感神経と心臓の制御の関係と対応した反応です。

呼吸について - 越田治良院

つまり、正常な呼吸を意識することで自律神経の乱れの改善が期待できるということです。

わざわざ呼吸のために時間を取るのは意外と億劫になってしまうため、簡単にできる方法として、寝る前の呼吸を意識してみることをおすすめします。

ゆっくり吸って倍の時間かけて吐く、これを寝る前に意識しておこなうことで、自律神経の乱れの改善と、眠気の誘引、睡眠の質向上につながります。 余裕があれば、腹式呼吸などを取り込んでみるとさらなる効果が期待できます。